魔術理論と考察

魔術体系の実践的思索について

 この魔術理論は、旧来したためられてきた多数の魔術文献を、独自に解釈し、再構築したも
ので、違う視点から魔術の形態を提示するものである。いわゆる魔道書や入門書を紐解いて
見て、「梅干を見て、唾液が出る」様な効果を魔術に期待するにはいささか無理があるように
思える昨今の魔術理論とは一線を画すものである。

四大元素特性を学ぶ

 各々の特性を知る、すなわち科学的知識無くしては深い魔術体系を理解することを望むべくも無い。

*アレイスタークロウリー曰く「魔術とは科学である。」

 各々の元素の特性を組み合わせることにより、千差万別に現象を変化させる。組み合わせは無限。
 自然の回路を開くには、自然科学を学ぶことが大切なのである。

*森の精霊の助けを借り、森を知ることで特性を引き出した戦いをしたのが、ベトナム戦争である。彼らのブービートラップには目を見張るものがある。

 水の特性について例をあげれば、

 水は多用な変化を示す。個体、液体、気体となり、高きから低きへ流れ、様々な物を溶かしこむ。生命の重要な構成要素であり、内容物によって、色を変え、味を変える。例えば、相手を喜ばせ様と思って料理を作る場合、この要素によって、味は左右される。美味い酒も水が良くなければ造れない。日々、口に入るもので、根本で重要なものである。
 又、空間において、水の流れる音、滝のマイナスイオン、室内でのカビの原因とじめじめ感、汗として流れ、何処にでも存在し、独自のムードを持たせることが出来る。イメージとして浄化、紅くすれば血の色、分子的に安定で、化学変化の媒体となる。単体では無害、時として人を殺す道具にもなる。なお、汲み上げたばかりの水には土の匂いがする。氷にすれば腐敗防止にも役立つ。気体となり、体積を増やせば、蒸気機関としてエネルギーを生む。音を伝達する。雨となって降る。異なる水溶液として紙に字を書けば、あぶり出しの原理で文字が浮かぶ。色々な物に染み込んで、跡をつけ、油と反する。

 語り尽くせぬ特性を持っている。魔術はこれら現象を状況に則して組み立てるものである。
 水遊び、火遊び、土いじり等々、これらは決して無駄ではない。





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